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夢をかなえるゾウ4 ガネーシャと死神

感じたこと

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内容

  • 死神が言った。 「『 死の準備をするということは、充実した人生を送るということだ。人生の充実によって死の恐怖は 和らぎ、安らかに死を迎えられる』──ロシアの文豪、トルストイの言葉
  • 「……今回の件は、お前の人生の意味を変えるかもしれんのだろう? 『死は人生の終末ではない。生涯の完成である』──ドイツの神学者、マルティン・ルター の言葉
  • 「史上最高のゴルファーて呼ばれる ジャック・ニクラウス くんな。彼は、最も効果的な練習は、『ホールを回ったあと』や言うてんねん。たとえば、 18 ホールで 54 回フル・ショットしたとすれば、体が何をどうすればええか覚えてるから、そのあとにする練習は効果絶大や言うてな。大会のあとはどれだけ体が疲れとっても──その大会で優勝してたとしても──必ず練習しててん。彼は、『多くの人は、自分の潜在能力よりも低いレベルで妥協してしまう』言うて、サボろうとする自分をいつも 戒めてたん
  • 「『死者の命は、生者の心の中に生き続けることにある』──古代ローマの思想家、キケロの言葉だ」 ──炎は燃え尽きる前に一瞬、大きく燃え上がる
  • 本当にやりたいことをやらなかったこと 健康を大切にしなかったこと 仕事ばかりしていたこと 会いたい人に会いに行かなかったこと 学ぶべきことを学ばなかったこと 人を許さなかったこと 人の意見に耳を貸さなかったこと 人に感謝の言葉を伝えられなかったこと 死の準備をしておかなかったこと 生きた証を残さなかったこと
  • 健康に良いことを始める 死後の手続きを調べる お金の問題がなかったらどんな仕事をしたいか夢想する 大きな夢に向かう小さな一歩を、今日踏み出す 人に会ってわだかまりをとく 「死ぬまでにやりたいことリスト」を作る 経験したことのないサービスを受ける 節約を楽しむ 思い切って仕事を休む 自分の体に感謝する 身近な人に感謝の言葉を伝える 周囲の期待と違う行動を取る 限界を感じたとき、もうひと踏ん張りする 両親の生い立ちを知る
  • 「人間は、死を『敵』だと考えたことのしわ寄せを、死に際に受け取ることになったのだ」 そして死神は、病室の医療器具やベッドなどを見回しながら言った。 「この部屋に存在している物はすべて、死と戦うためだけに──患者を一秒でも長く生きながらえさせるためだけに──存在している。患者の『幸せ』や『救い』を最優先して作られたものは、何一つない」 そして、死神は言った。 「お前たちが好きな医学用語を使うなら、死の恐怖とは、お前たちが死を嫌い、遠ざけたことで生まれた『副作用』というわけだな。『死が悪でないことは大きな幸福である』──古代ローマの詩人、プブリリウス・シルスの言葉
  • 「これはな、『自分には価値がない』て思てる人も同じやねん。自分が赤ちゃんのとき、笑った顔がどれだけ周囲の人を幸せにしとったか。飲んだり、食べたり、遊んだり、眠ったり……そのままの状態でおるだけでも、他の存在を助けたり、支えたりしてるもんなんや」 そして、ガネーシャは言った。 「自分の価値を忘れてる人はおっても、価値がない人はおらへん
  • 「悟りの世界はな、『自分』ちゅう存在が、 一時 の水の形である『波』ではなく『海』やて気づくことやとか、一本の『木』ではなく『山』やと気づくことやとか、色んな例えで語られるけどな。結局は、確固たる存在に思える『自分』が、実は、全体と個々の存在を別のものとしてとらえてまう『先入観』で作られたもんやて気づくこと
  • 「森で自給自足の生活しとったアメリカの思想家、 ソロー くんは、雨についてこう言うてんねんで。『たとえ雨が降り続いて、畑の種が土の中で腐ったり低地のじゃがいもが駄目になったりしたとしても──高地の草にとっては恵みの雨だ。草にとってありがたいものなら、僕にとってもそうだろう』。つながりちゅうのは、目に見えるものだけやのうて、一見、それが何の役に立ってるか分からんようなものでも──場合によってはマイナスに思えるようなものでも──見えへんとこでつながっているものやからな。そのことを忘れんよう

引用メモ