感じたこと
内容
引用メモ
過去にトランスフォーメーションにチャレンジした企業のうち、長期的な企業価値の向上につながったケースはごくわずかである。ボストンコンサルティンググループの調査によれば、長期的なトランスフォーメーションに成功する企業はほんの10%にすぎない。
①コア事業のディフェンス(投資を抑え、今の事業で徹底して稼げる構造に改革する) ②次の周辺収益事業群の構築 (比較的短中期でリターンを生み出すことが可能な強みが 活かせる周辺領域への投資。長期の投資を途切れさせない、次のキャッシュを生み出す 領域を創る)③将来の持続的な成長基盤の創造(新たなケイパビリティの獲得、未来の持続的な成長の 基盤を支える将来のコア事業候補へのR&Dや機会探索・獲得的な先行投資を続ける)
価値を生み出すためのトレードオフ- 業界の常識として既存の製品・サービスに備わっている要素のうち、取り除くべきものは何か
- 業界標準と比べて、思い切り減らすべき要素は何か
- 業界標準と比べて、大胆に増やすべき要素は何か
- 業界でこれまで提供されていないが、今後付け加えるべき要素は何か
鍵となる戦略コンセプトを改めてまとめると、- 中継をゴールに回す経営→長期の時間軸でダイナミックに変革する経営
- リターンが読める領域に張る→将来をつくる基盤に張る
- 大きなマーケットからパイを取る→これからつくるマーケットで圧倒的ポジションを創る
- 企業を支えてきた理念やコアコンピタンスに拘る→将来の世界における存在意義や新たなコアコンピタンスを再定義する
- いまの投資家からの支持を第一に据える→自社の長期の変革にベットしてくれる投資家を中心に据える
- 計画をきっちり立ててその通りに回せるオペレーショナルエクセレンスの高いチーム→長期のトランスフォーメーションにオーナーシップを持てるチーム
シナリオプランニングは通常、時間軸の設定、②分岐点を決める変数の見極め、シナ リオの設定・具体化、④シナリオにおける機会と脅威の特定、とるべきアクションに関す る合意形成、という手順で進めていく。 ①の時間軸の設定では、1~3年先ではなく、通常は10年、企業によってはあえて20年ま 引き延ばして、長期を見据えて考えていく。「直近ではないが、いつかは起こる可能性が ある」と実感できる未来を想定することにより、目先の既存事業ではなく、会社全体、業界 全体、さらには業界の境界線を越えた目線にまで引き上げて議論することができるようになる