感じたこと
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コーチとして様々な方とコミュニケーションをしていく中で、もっと良いセッションができなかっただろうか、と振り返ることがよくあります。その時、どんな質問をすればよかったのか、あのときの問いかけは効果的だったのか、など、部分や技術に頼っていたのがこれまででした。この本を読んで、コーチとしての成長に必要なのはもっと根本的な姿勢や人としてのあり方の変化だったのだと気付かされました。・あくまで言葉は乗り物であり、どんな気持ちを乗せるかによって相手に与える影響は全く違うものになること・相手に対して上に立つ/下に立つのではなく、等身大でありのままに、まっすぐ正直に向き合うこと・解が見えない相手に対して、心のなかで、更には姿勢で「あなたなら見つけられる」と示すこと傾聴のコツや質問のパターンなどは、なにかWebの記事などを読んで自分の引き出しに入れておけるのかもしれません。しかし本質的にクライアントの行動変容や成長を生み出すコーチングをするためには、自分自身が人として成長をする、高い次元を目指す/身を置く、ということをしなければならないんだと、改めて気づきを頂いた本でした。自分自身の人生に行き詰まったとき、目次を見返すだけでもパワーを貰えそうな一冊になりそうです。
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内容
- コーチングの本質は、未来を作り出す主体的な人材を創ること。
- 引き出す、ということにとらわれない。上から目線になってしまっていないか
- コーチング=問いを2人の間におき、一緒に探索し、その中で相手の発見を促すもの
- 相手と自分の発見を促す
- 心のシャッターを上げる
- 答えを一緒に探す
- チャンクダウン 塊をほぐす
- すぐに答えられる小さな質問をする
- ”なぜ”のかわりに”何”を使う
- 沈黙を効果的に活用する
- きっと見つけると相手を信頼する
- 答えを見つける旅に出す
- 不満を提案に変える
- 相手についての質問を自分の問いかける
- 究極の質問を作ってみる
- チャンクアップ 塊にする
- 相手と信頼関係を築く
- 出会いの一言に新しさを込める
- オウム返し 同じ言葉を繰り返す
- 相槌を意識して磨く
- 正直に自分の気持ちを話す
- 相手のタイプを見極める
- 4つのタイプをしる
- 相手の強みを活かす
- アクノレッジメント Iの立場で褒める
- リクエスト 相手の望みを聴く
- 目標達成に目を向ける
- 目標についてとことん話す
- notwant いやなことを30分話す
- 視点を変える質問で夢に気づかせる
- 価値に合う行動を見つける
- 魅力的な未来に目を向ける
- 過去を振り返り未来への素材を集める
- 行動の結果をイメージする
- 苦手な対象について30分話す
- 10店満点で今の状態を採点する
- チェックリストを独自に作ってみる
- 視点/切り口を変える
- ストーリーで語る
- 枕詞で緊張を緩和する
- 妥協/未完了/境界線 新しい切り口を与える
- 広く多くのことを聴く
- なぜを説明する
- 完全に判断を委ねる 提案の力を磨く
- とんでもないリクエストをする
- クライアントにコーチになってもらう
- 主体的な行動を促す
- 相手をフォローしサポートをし続ける
- 失敗する権利を与える
- クローズド/クエスチョン 「閉じた質問」を使う
- ファイアー 心に火を付ける
- 承認し続ける
- 心の中の絵を差し替える
- 相手のエネルギーに意識を向ける
- コーチングの達人に向けて
- 自分自身が日々小さな目標を達成する
- 理想のコーチになりきる
- 心のなかに埋もれる宝物を掘り起こす
- コミュニケーションを上から観察する
- 落とし所を用意しない
- エネルギーを高く保つ
- 相手の上や下にたとうとしない
- 相手を別のフレームに入れてみる
- 個別対応で才能を開花させる
- チーム・組織に対話を引き起こす
- 異論反論を大切に扱う
- チームの状態を観察し話題にする
- チームで問を共有する
- キーパーソンと徹底的に対話する
- 横の対話に一歩踏み出す
- 対話を起こす環境をデザインする
- お互いの違いを愛する
引用メモ
問いを2人の間に置き、一緒に探索しながら、相手の発見を促していくというアプローチを取ります。
発見を促すことです。相手の中にある、相手さえもそこにあると気づいていない内側の情報を一緒に探索して見つけ出していく。そしてともに発見した情報を、未来に向けた新たな行動の指針となる知識に変えていく。
言葉は乗り物であり、そこにどんな気持ちを乗せるかによって相手に与える影響は全く変わってしまいます。発見を促す台詞を使っても、そこに相手に対する信頼が乗っていなければ相手は何も探り当てることはできないでしょう。
叱るの定義は挽回への励まし
異論反論を、大きな目的に向けての大切な情報として扱う
相手のために話す、と決める