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ビジネスを育てる 新版 いつの時代も変わらない起業と経営の本質

感じたこと

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内容

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引用メモ

『ビジネスを育てる』の根底には、「人は自分の大志を、ビジネスの世界でも思いっきり表現することが可能である」というテーマが流れています。 マスコミなどの報道でビジネスが話題になるときは、たいてい、大企業の不祥事であり、ビジネスを通じて良いことをなし得る、という点がややもすると見過ごされてしまいます。「ビジネスが普通の人たちにも世界を変える手段となる」ことは矮小化されるか、ほとんど顧みられていないのが現状です。
青色のハイライト | 位置: 25 この小さな書物には、実はとてつもなく大きな秘密が隠されています。その秘密とは「欠陥だらけとはいえ、ビジネスこそが、人類が自らをアート、文学、劇場、そして社会活動として表現できる、まっとうな手段なのだ」ということです。
青色のハイライト | 位置: 59 起業家精神とは、社会が短期的・長期的に何を求めているのか、想像力を働かせて考え、製品やサービスを最適に提供できるよう自社を構築することです。本書の事例の中には、時を経て賞味期限が切れてしまっているものもありますが、原理原則は不変です。
青色のハイライト | 位置: 257 「良き人は良きビジネスに通ず」 生まれてこのかた 40 年になるが、このような言葉を耳にすることはほとんどなかった。でも、いまや多くの人が、シンプルでとても重要なこの言葉を口にしている。そして生活のどんな営みよりも、ビジネスはぼくたちを、より広い社会へと駆り立てる。一層の向上を目指して。
青色のハイライト | 位置: 301 あなたの周囲の世界を曇りのない目で見つめる。それがアイデアをビジネスに育て、実行し、永続的に繁盛する際の大事な一歩になる。人と違うことを選ぶ。バランス感覚が悪い。正規の教育を受けていない。忍耐がない……といった特質ゆえに、起業家はある意味で社会の本流から外れている。たしかに社会には属してはいるが、一歩引いた見晴らしのいい視点から見ることができるのが起業家なのだ。 起業家精神とは、行動するより前に、見ることである。「見る」「行動する」、そして最後にやっと「ビジネスする」がくる。あくまでビジネスは最後であり、「行動」、さらには「見る」ことを優先するべきなのだ。
青色のハイライト | 位置: 335 どんな事件が起こったとしても、初めての起業体験は学ぶことだらけのはずだ。カメの歩みのように地道に努力を重ねる人もいれば、持って生まれた天運で転がり込んだかのような繁栄を手にした人もいる。大輪の花を咲かせた人、商売に手を出したばかりにとんでもない苦労をしょい込んでしまったと告白する人。さまざまな人を見てきた。
青色のハイライト | 位置: 368 1925年、C・E・ウルマンは農業エンジニアだった。ルイジアナで空中農薬散布の実験をしていた。彼がほかの三人と共に創業したデルタ航空が空中農薬散布の仕事をやめたのは1966年のことだ。それまで旅客サービスとは別に、農薬散布もやっていた。
オレンジ色のハイライト | 位置: 370 ケロッグはさる保養所の小麦フレークを売る子会社として出発した。コカ・コーラはアトランタの薬局店頭で売られるいささかインチキくさい万能薬だった。リーバイ・ストラウスはカリフォルニアのゴールドラッシュ時、テント用のキャンバス生地の在庫に苦しむドイツ移民だった。その生地を鉱夫用のズボンにして売り出したのがジーンズというわけだ。
オレンジ色のハイライト | 位置: 388 「起業家は、外にいる者からすればとんでもないリスクを、あえて取ろうとする。しかし、確信に満ちた本人にとっては、ちっともリスクではない。目の前に飛び越えるべきリスクの谷があったとしても、第三者と起業家とでは感じる深みが違う。自信ある起業家には、こんなもの、やすやすと越えられる、と見えるようなのである」 リスクばかりが目立つようなら、もう一度考え直したほうがいい。考え直して、それでもまだチャンスよりリスクのほうが多いのなら、再考の余地ありだ。あなたの直観は正しい。
オレンジ色のハイライト | 位置: 494 子どもの遊びを観察していると、体験したことのないコトや感情への 畏怖、驚き、疑い、好奇心でいっぱいだ。教えられる。刺激をもらえる。良い学校では学ぶことそのものをゲームにする。その精神は、誰でも歓迎、のけものなし、みんなを褒め、誰もからかったりしない。ビジネスも同じ。ビジネスは起業家の運動場だ。
オレンジ色のハイライト | 位置: 526 ベーカリー「ココラ」を経営するアリス・メドリッチは一年の三大行事──クリスマス、イースター、バレンタイン──の仕入れと人員配置でアタマを痛めていた。開店当初、これら三大ホリデーは悲劇だった。数年の実行を経て、事態はゆるやかだが改善された。メドリッチが納得できるレベルに達するまでに、おそらく6年はかかった(お忘れなく。一年のうちのたった3日のことについてさえ、6年を費やしているのである)。   ビジネスはピアノやサーフボードを習い始めるのと何ら変わりはない。何事によらず「これだけやれば成功する」などという近道は、ない。むしろ逆だ。にもかかわらず、多くの新米経営者は机の前に座ってさえすれば、自然に天下無敵のスーパービジネスパーソンに変身できると思い込んでいる節がある。   大きく息を吸って。吐いて。じっくり取り組もう。働こう。実行しよう。そして、学ぼう。
オレンジ色のハイライト | 位置: 622 「問題は常にある」 問題があるからこそ、そこにチャンスがある。 問題はチャンスが姿を変えているだけなのだ。
オレンジ色のハイライト | 位置: 653 良いビジネスは面白い問題をはらんでいる。 悪いビジネスの問題はつまらない。   良い経営とは「技」である。問題を面白いものにし、解決に取り組むことで社員が生き生きと働き、健康的になる。まるでお宝が交ざった福袋のように。ところが、悪い経営ではこうなる。社員は問題を避け、書類にして机のファイルへ投げ込んで知らぬ顔。良い問題は元気をくれる。悪い問題は気力を奪う。