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自分の人生に出会うために必要ないくつかのこと

感じたこと

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内容

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引用メモ

「肚」から出た言葉は、相手の「肚」へと届く。「肚」と「胸」は同じ場所の別な呼び名である。人は「頭」で理解し、「心」で感じているだけでは主体的に行動しない。そのためにはどうしても「肚」が動き出さねばならない。
大方の人は何かを通して眺めてしまう。いつも眼と物との間に一物を入れる。ある者は思想を入れ、ある者は嗜好を交え、ある者は習慣で眺める。
何より叡智は軽蔑することがない。世の中に軽蔑すべき事は一つしかない。それは軽蔑そのものだ。
モチーフは、自分というものが鎮まったとき、力を帯びて顕現する。それをつかもうとしたり、自分の自由にしようとしたとたん、関係は見失われる。 人はモチーフを実現するために生きるのではない。むしろモチーフによって生かされている。モチーフは見えない守護者である。それがセザンヌという画家の実感だったのである。
生きていれば誰でも、危機と呼ぶほかない場面に遭遇する。問題は、そこからいかに人生を立て直すかにある。人生というよりも自分自身を立て直さねばならない。
人間の偉大さとは、つねに、人間が自分の生を再創造することである。自分の与えられている者をつくり直すこと。自分が仕方なく受け取っているものをも、きたえ直すこと。
疑うことと信じること、そして抵抗と受容を反復するなかで、否定しがたい真の運命に出会う。それが生きることだというのである。
「ほとんどのもの」が、どう存在しているのか。この問いへの応答は、その人の世界観を如実に示す。つまり、どのような世界に生きているのかを物語ることになる。
仕事は情報や知識だけでは営むことができない。責任が大きく、重くなればなるほど必要なのは想像力や構想力であり、そして広くというよりも深く考える力なのである。そのことの重みを確かめさせてくれる言葉を豊かに受容できたのも希有な経験だった。